普段持ち歩いていたIXY DIGITAL50はマクロ撮影時にピントを外すことがしばしばあり、レンズも一般的な焦点域の3倍ズームのために物足りず、マクロ性能に定評があり、28mmからの7倍ズームレンズを持つリコーのR8を購入することにした。

概要

リコーのRシリーズは、コンパクトボディに高倍率ズームレンズと手ブレ補正機能搭載がシリーズを通しての特徴であるが、それに加えてマクロならリコー≠ニ言われるほどの高いマクロ性能を持っている。

最新機のR8では、カタログスペックにおいて、28mmの広角端で1cm、200mmのテレ端では25cmまで被写体に寄ることができ、テレ端での接写性能は他社の追随を許さない。
また、撮像素子は時代の流れに合わせて、1/2.3型1,000万画素となっている。

詳細

外観

・シンプルなデザインの外装は上品で高級感がある。

・シリーズを通し、R7までは小型化を進めていたが、R8ではボディサイズが少し大きくなった。

・ボディ前面に軟質素材のグリップが付いているためホールド性は悪くないが、親指の置き場所が少し窮屈。

・カードスロット蓋の開閉感は悪くないが、大きく開かないのでカードの出し入れが少し困難。

・バッテリー室はがたつき防止のスプリングが弱いため、少し取り出しにくい。

動作

・起動と終了の速度は問題ないレベル。

・ズーミングは速く、レバー操作で2段階の速さが選べる。

・AFは速いとは言えず、不満が残るレベルだが、マクロ時でも背景に外すことが少ない。

操作性

・ジョイスティック状のADJ.ボタンは機能的に優れており、素早い操作が出来るのだが、上下左右にキーを入れるときに誤って押し込んでしまい、設定途中で決定操作をしてしまうことがしばしばある。

・IXYシリーズと違い、絞り値とシャッター速度が表示されるのはありがたい。

・自由度の高いマイセッティングモードが2通り登録できる点は良いのだが、通常の撮影モードでも設定の変更内容が電源を切っても記憶されるので、フルオートモードが別にあるとありがたい。

・最小絞り固定を選択すると、レンズのズーム位置における最小絞り値に設定され、絞り込んだ写真が撮れるが、望遠域では回析ボケに注意する必要がある。

・撮影モードごとにズーム位置が記憶されるため、頻繁にモードを切り替えながら撮影する場合は使いにくい。

・マクロモードに切り替えると、広角端が32mmになってしまうのは残念。

画質

・今まで使ってきたデジタルカメラの中では一番ノイズが多く感じるが、撮像素子の大きさと画素数を考えるとこんなものか。

その他

・背面モニターは2.7型46万画素と、高精細で非常に美しい。

・ファインダーが無いカメラを使うのは初めてだが、背面モニターを使っての撮影がほとんどなので、特に気にはならない。

まとめ

マクロモードで絞り込んだ写真ばかり撮っている自分にとって、普段の持ち歩き用としては、これ以上の選択肢は無いものと思われる。
ただ、コマンドダイヤルや絞り優先AEがあればと感じ、ボディデザインは無骨なほうが好みだと考えると、同社のGX100のほうが理想的だということになるのだが、GX100のテレ端72mmに比べ、R8の200mmはやはり魅力だ。

 

 

撮影サンプル

・ クリックにて元データ展開(Photoshopにて圧縮のみ)

・撮影データはexifファイルを参照のこと

 

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